古い話ですが、祖父母の家に父抜きで母と弟と遊びに行った時の事です。
祖父母の家には、母の弟の叔父夫婦が同居していました。
叔父と祖父は仕事で、祖母と母は何かの用事で出かけていて私と弟が叔母に面倒を見て貰ってました。
その当時私が小学五年生で弟が小学二年生でした。
叔母がおやつを作ってくれていた時に玄関で呼ぶ声がしたので(田舎だったせいか施錠してなかった。)私が出ると知らない女性が立っていた。
「あんた○○(叔父の名前)の子供?」
と聞かれたがその当時私は叔父の名前をはっきり覚えてなかった。
母が○ちゃんと呼んでいたので、私達も○叔父さんとよんでいた。
その女性の勢いが怖くて
「え…」
と口ごもっていると土足で家に上がって来てちゃぶ台の前で、おやつを待っている弟を見て
「なによ!こんな子もいるの!」
と叫んだ。
弟は母似で、母と叔父はそっくりだった。
何事かと台所から出てきた叔母が
「あんたは誰!警察呼ぶよ!」
と言ったら
女「私は○○と結婚の約束をしているの。妻は平凡でつまんない女なんですって。
でもこんな子供が二人もいるって聞いてなかった!だまされた!」
叔母「そうよ。子供もいるけど本当に稼ぎも悪いし、遊びも激しいし、私も愛想を尽かしている。
欲しいならあげるわよ。
でも養育費はがっつり貰うから、あの人の給料なんてあってなきがごとしでしょうね。
それでもよかったら持って行けば。」
と平然と言い放った。
女は言葉に詰まったよで、どすどすと帰って行った。
その後叔母は
「礼儀もこそもないわね。」
と雑巾がけしていた。
私達には
「今日の事誰にも言わないでね。」
といつも優しい叔母が怖い顔で念を押したので祖母にも母にも弟とそろって黙っていた。
その後叔父夫婦は離婚することも無く、子供も三人生まれた。
でも叔父は叔母に頭が上がらない風でした。
数年前私が結婚するので、結婚祝いを持ってきてくれた叔母に思い切ってこのことを聞くと
「よく覚えているわね~もちろんこってりしぼったよ。
女は養育費で逃げて行ったみたい。
あんた達がいてくれて助かったわ。
あれで腹くくって子供も産む気もでたの。あんたも結婚したらしっかり尻にひかなきゃだめよ。」
と言われた。
上の会話は小学生でうろ覚えだったので、叔母に数年前に聞き直したものです。
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