思い出しカキコ。
つじつま合わない部分はフェイク。

うちは田舎で外に出る時に鍵をかける習慣がない。

親しい者同士なら勝手に中に入り込むこともある。

後で電話で「台所に野菜置いといたからね~」の世界だ。
それを前提で。



ある日仕事から帰ってくると大家宅の前、警察の車が止まっている。

もちろん人だかりもすごい。

何かあったのか、と車を止め覗きに行くと、

「あの人、あの人も共犯なんです!!!」
と突然指名された。

周りの人がさっといなくなるように空間が出来、指名してくれた人が見えた。

アパートに最近越してきた母子家庭の家のママさん。

何かと新婚だった私にケンカ売っていたが、こっちはスルーしてた。

「あの人と一緒にこの家に入ったんです。一緒にやらないとここから追い出すぞって言われて…」

さめざめと泣きながら、どれだけ私が非道で悪魔で鬼であるかを語っていた。

曰く、子供が出来ないから私(泥ママ)の子供を狙っている。

曰く、私(泥ママ)が私旦那を誘惑したと言われた。

曰く、私旦那の浮気の証拠を私(泥ママ)は持ってる。

だから脅されていたんだ。

よく、そこまで捏造出来るよなぁ、と呆れてみていた。

「だから私(泥ママ)は悪くない。悪いのは私さんなので、あの人を逮捕して下さい。大家さん、あの人を追い出してください」

そんな要求、とおらねぇよ。
呆れていたが 、そういうわけにも行かないので、

「まず、私は今、仕事から帰ってきたので、泥棒なんて出来ない。あなたを脅したことはないし、何かしてくれ、と頼んだこともない。うちの旦那の浮気の証拠ってのはなんですか?」

「同じアパートのA号室の奥さんと一緒に買い物に行ってるのを見たの。あれは絶対に浮気よっ!!」

隣に立っていた他のアパート住民が吹き出した
(笑いをこらえ切れなかったらしい)ので、ネタばらしをする。

「A号室の奥さんは私の妹です。大家さんは私の母親です。実家に泥棒に入るって意味なくないですか?」

「そんなこと誰も言ってなかった」

「言わないように頼んだことはありますが、それを知ったからって、関係ないことでしょう」

周りの野次馬はみんな私が大家娘と知っている。

A号室の奥さんが大家娘2なのも、うちの旦那が三代目になることも、全部知ってること。

田舎ならではの情報で流れていること。

田舎の情報力をバカにしてたのはあんただ。

てなわけで、泥ママさんは警察にお持ち帰りされました。

後で聞いたことですが、被害は家賃1カ月分@泥ママ宅だそうです。

払ったけど勿体ないから回収、バレたら私さんのせいにしとけ、みたいな。
バカだ。