昔、20代前半の頃に付き合っていた彼と結婚話が出た時に彼のご実家から強烈に反対された。

私も彼も地方から東京の大学に進学してそこで知り合って恋人同士になり、お互い就職して3年目のことだった。

彼のご実家は福島の旧家で、大きな家に曾祖母、祖父母、両親、彼の兄夫婦とその子供、彼と妹と5世代が同居しているような家。(但し兄夫婦は同じ敷地内の別棟)


ふたりの間で婚約の話が出てから初めてご挨拶に伺った時、最初は笑顔で歓迎されたんだけどまるで取調べのように家族のことを細かく質問された。

何を聞かれようが後ろ暗い事はなにもないので、聞かれるままに素直に答えていたが東京に戻ってきて数日後、突然彼から別れ話を切り出された。

彼の家は曾祖母の決定が全てだそうで、その曾祖母が断固として許さないと言ってるらしい。

私、何か粗相をしたのかしらと彼に聞いてみたら、その理由にビックリ。

私の地元が山口県だったから。

「長州もんを身内にすることを許すわけにいかね」

と、なんかそんなふうな言い方をしてると彼に聞かされた。

思わず

「んあ?」

となり、そのあと

「で?」

となった。

「曾祖母さんがそう言ってるから結婚できないってこと?」

って聞いたら

「ひいばあちゃんの言うことは絶対だし・・・」

ともごもご。

「そっかー、私よりひいばあちゃんの方が大切だってことだよね」

って聞いたら

「そう言うわけじゃないけど、絶対だし・・・」

ともごもご。

いつの時代の話よ。

結婚相手にそんな条件があるなら年頃になる前に言い含めておけっつーの。

そして出会う女に長州薩摩お断り!って自己紹介しろっつーの。

その反対する理由も理由だけど、いい大人が自分の意思関係なく

“ひいばあちゃんの言うことが絶対だから”

ってなんだそれ?って感じ。

一気に冷めてしまって、その日限りで別れた。