学生の頃アメリカ人の留学生が同じサークルに入ってきた。

髪はブロンドですらっとしてる美女、日本語はかなりできる。

富士山マニアで、富士山のことなら何でも知ってんのね。

春は桜が綺麗だからどこどこの地域のどういうスポットから撮影すると美しいとか、冬ならどこどことか、どの温泉から綺麗に富士山が見られるかとか、どういうグッズが販売されてるとか、富士山に関することなんでも全部インプットしてる。

当然ケータイやハンドバッグにも富士山のストラップつけてたり、ポストカード収集してたり。


で、大学の近所に古本屋があって、そこは大正時代から昭和初期ごろのポストカードや絵ハガキなんかも大量に取り揃えてる珍しい店。

しかも安くて5枚組で100円とかそういう価格。

面白いからサークルの仲間と一緒にそこに美女連れて行こうぜという話になって面白半分に連れてった。


何があるのか内緒にしてろくに説明もせず連れてったもんだから、今じゃ絶対手に入らない富士山の昔のポストカード見つけて

「キャーー(≧▽≦)オーマイガッ」

あと俺らも店行くまでノータッチだったんだけど大正時代頃に刷られた富士山の錦絵見つけて

「ヒャーー(≧▽≦)オーマイガッオーーマイガッ」

店の人がふっ飛んで来たほど大騒ぎしよった。

サークルの仲間や俺に金借りて紙袋2つ分ご購入。

半期の留学だったため半年しか居なかったんだが、最後にサークルでお別れ会やった。

当然俺らはプレゼントに富士山グッズを用意。

おそらくまだ美女が手を出していないであろうということで、別れの品は富士山の絵手拭い(高級品)、富士山のジグソーパズル、富士山の扇子、あと富士山関連の和菓子いくつか。

「ピーー(T▽T)オーマイガッ」

超音波みたいな声出して泣きながら喜んでくれた。

ピーーって言ってたわ。


--後日投稿--


この話には続きがあり・・・

この前富士山が世界遺産に登録されたじゃん。

美女と一番親しく付き合ってた元サークルの子に、美女から9年ぶりに英語のメールが届いたそうな。

以下、美女からのメールの和訳の要約

富士山おめでとう!日本人おめでとう!

富士山が世界遺産に登録されるのは長い道のりだった!

でも信じてた!富士山は世界一!イッチバーン!

富士山愛してる!

的な内容。

俺んとこには和訳の転送のまた転送のメールが来たから原文は未確認。

にしても日本人より富士山の世界遺産喜んでるんじゃないだろうか。

以上、富士山マニアのアメリカ人美女の話でした。