10年ほど前、友人の披露宴に出席した時のこと。 
司会者が出席者の独身男女をくっつけようと一人張り切っていた。 
新郎新婦が焚きつけたわけではなく、司会者の暴走。 

「新郎新婦へお祝いの一言コメントを」と称してマイクを持って友人席に回りながら、彼氏彼女の有無を聞いてくる。 
居ると言えば「ご結婚はされるのかしら!そのときは是非、ここで!」、居ないといえば「独身のみなさーん!」。 
当の独身出席者は男女共に引き気味。 
代わりに親戚のおじさん達が大喜びで独身の娘息子達(新郎新婦のいとこ達。披露宴には出ていない)を売り込みに来る。 
独身者だけに飽きたらず、暴走司会者は新郎の友人夫婦も標的に。 
「子どもはまだですか?」とマイクを向け、まだと分かると「新郎新婦と競争ですね!」と下品な煽り。 
そのご夫妻が気まずそうな表情をしていたのが気になったが、司会者は気にならなかったらしい。 
終始、司会者のテンションの異様な高さだけがサムかった。 
(司会者のテンションを除けば、良い披露宴だった) 
新郎新婦はいたたまれない顔をしていた…。