俺 大学生 
彼女 大学生 
?女 フリーター 
浮男 社会人 
中子・中男 専門学生 

サークル仲間との飲み会に浮男がOBとして参加した事から話は始まる。 
浮男はサークル内ではもはや伝説のOBで、先輩達からも良く話は聞いていたので、初めて会った気はしなかった。 
俺と浮男はたまたま趣味が同じだったことから話は弾み、連絡先を交換する。 


それから少し経って、同じサークル仲間である彼女と付き合うことになった俺。 
噂好きである仲間達にはすぐ広まって、浮男の耳にも届いた。 
ちなみにその頃、俺と浮男は時々一緒に飲みに行く仲=飲み友達にまで発展していた。 
浮男に冷やかされつつも、馴れ初めを話したり初デートのことやら色々ノロケまくった。 
浮男にも彼女がいるらしく、相談が入り混じったノロケやら愚痴やら、まぁコイバナに女子高生のように 
花を咲かせている内に夜は更けていった。 

彼女との交際も順調だし、友達の輪も広がっていくしで「あ~幸せだなあ」なんて 
しみじみ思った。大学生活最高!って。


季節が移り変わり、もうすぐ彼女と付き合って、浮男と仲良くなって 
一年が経とうとしていた。 
ちなみに俺は彼女いない歴=年齢の喪男(童貞)だったわけで、 
まだ彼女には手を出していなかった。というか誘っても断られていた。 
彼女を清純で真面目な女性だと信じていた俺は(別に処女だとかは思っていなかったが) 
「怖がっているんだろう、俺達は俺達なりのペースで歩んでいけばいい」 
などとお花畑な脳内でいた。 

後、浮男とは相変わらず仲が良く、浮男を通じて飲み友達が増えた。 
中男と中子。彼等はバカップルでよく人目も気にせずイチャイチャしていた。 

そんな幸せいっぱいの俺にある日一通のメールが来る。 
中男と中子からだ。「今から駅前のファミレスに来て」 
なんの疑いもせずにファミレスに向かう俺。そこには中男と中子、それから一人の見知らぬ女性が立っていた。 
女性は?子と名乗り、浮男の彼女だと述べた。 
?子はかなりの美人で背も高く、人目を引く容姿だった。 
しかしどこを見ているか分からないような、虚ろな瞳をしていた。 
口数も少なく、どこかメンへラちっく。俺は少しだけだけど恐怖感を覚える。 
中男と中子はいたって普通で、 
「あ、この人いつもこんな感じだから俺君気にしなくていーよー」 
なんて言ってる。 

さて、彼等が俺を呼び出した理由とは、これまた俺に大きくショックを与えるものだった。 
?子曰く、浮男と彼女が浮気しているというのだ。 
確かに彼女もサークル部員だし、浮男とは面識がある。 
しかも確実な証拠がないのに、だ。俺は彼女にベタ惚れだっただけに?子に不信感を抱いた。 
?子はこう続けた。 

?「二人は確実に黒。絶対に。でも証拠がない。だから証拠を探そう」 

途切れ途切れに話す?子。要約すると俺達が陰で連絡を取り合い、 
決定的な証拠を見つけようと言うこと。 
また、ミーハーな中男と中子が「浮気現場を押さえた方が手っ取り早い」 
と言うので俺は彼女のスネークになった。 
悔しいけど成す術がなかった。俺は放心状態だったし。

スネーク開始。 
幸か不幸かその頃実家暮らしの彼女は親と喧嘩しただかで、 
俺の家に転がり込んで来ていた。つまり半同棲。 
そんなにまでなって体の関係が無いって言うのも不思議な話だけど…。 
だから彼女の携帯やらスケジュール帳を見る機会なんていくらでもあったんだけど、俺にはできなかった。 
しかしそういう目で見ると彼女は怪しい、確実に怪しい。 
カレンダーに何か丸をつけたり罰をつけたり。避妊具を持ち歩いたり。 
(何度も言うが俺と彼女は体の関係はry) 

俺が行動すらしていないのに、?子から電話が入った。 

?「俺君、証拠…見つけたよ」 

証拠は携帯メール。そこにはわんさか真っ黒なメールが出て来たらしい。 

?「ロックを解除するには一日中掛っちゃったけど…」 
俺「ずっと浮男さんの携帯いじられたんですか?」 
?「まさか!寝ている間にいちいち何度も挑戦したの」 

やっぱり?子は変な人だった。そして?子は続けた。 

?「メールによると、明日また二人で会うらしいから。 
  ?子自宅で」 

!!

俺「ちょっと待って下さい…彼女は自宅住まいです、そんな二人でなんて会えるわけないでしょう 
  親御さんだっているわけだし。年の離れた弟だって」 
?「えっ?俺君と同棲してるとばっかり思ってた。 
  メールには『明日俺君がいないから』って書かれてるし」 

急いでスケジュール表をチェック。明日は友達と出かける予定だった。くそう、悪いがキャンセルだ。 

俺「そういや俺予定押さえられたましたね…いつもしつこく聞かれてたし」 
?「俺君がいない間にあんな事やこんな事してたわけね」(本当にこう言った) 
俺「明日乗り込みましょう。鍵は俺ちゃんと持ってるし」 
?「そうだね」 

俺は電話を切った。彼女が寄ってくる。 

彼「ねーえ?誰と話してたの?教えてよ」 
俺「なんでもないよ」 
彼「嘘つき!ちょっとだけだけど女の子の声聞こえた!…もしかして浮気してんの?」 
俺「なわけないじゃん」 
彼「だよね~浮気なんて最低なことする人じゃないもんね、俺君は」 
俺「はは…もう寝よ」 
彼「あっ俺君!明日の夜って友達とご飯食べるんだよね?」 
俺「…うん。それがどうかした?」 
彼「やっううん!いいの!じゃっおやすみー」 

殺意がわいた。?子から届いたメール(浮男と彼女のやりとりのコピペ) 
を見てなんか情けなくて泣いた。俺、騙されてたのか。

そして当日。時間は午後七時。 

中子「隊長!後五分で浮男が来るようです!」 
?子「よかろう!スネーク続けなさい!」 
中男「あっ来ました!」 

なんでこの人達ここにいるんだろう…。ここは俺の部屋がよく見える空き地。(俺家はマンションで三階) 
浮男がいまさっき俺部屋へ入っていった。彼女が出迎える。抱きついてキスする。それを?子激写。ドアが閉まる…。 

中子「やっぱり黒だったみたいね…もう突撃する?」 
?子「もう少し経ってから行こう、決定的な現場突き止めなきゃ」 
中男「わー緊張してきた俺…」 

そこから二十分程経過。 

?子「そろそろ行くよー!」 
中×2・俺「おー! 

もうやけくそだ。

抜き足差し足忍び足。音を立てずに鍵を開ける俺。 
他三人も靴をそっと脱ぎ侵入。なんかこの時点で俺はおかしくなってた。 
閉まってる向こうのドアから喘ぎ声が聞こえる…。中男興奮。抑える中子。 

?「いざ突撃!」 

寝室に向かって獲物を見つけたライオンのように突進していく俺達。 
そこには… 

浮男と彼女があんな事やこんな事(?子談)していた。 

?「何やってんのかなあ~~!?」 
浮「?子!?なんでここにっ!?」彼「やっ誰この人達っ…俺君!?」 
俺「こんばんはー途中で邪魔しちゃってごめんねー?」 
?「布団に隠れてないで出てきたらぁーー?」 

全裸で正座する二人。彼女はともかく浮男お前のなんて見たくねえよ隠せ。 

俺「どういうことか説明してもらおっかなーんー?」 
?「さっきまでたいそう元気だったのにしぼんじゃったねー?」それ下ネタですから・・・?子。 

浮「本当にっっ悪かったっ!」 
ジャパニーズ土★下★座(゜∀゜) 俺のテンションは最高潮に達する。

俺「お前ら人の家で何やってんだよ!ふざけんなここはホテルじゃねえぞ!」 
?「そうだそうだ!何考えてんだよこの外面だけいいように取り繕ってる雰囲気イケメン! 
  勘違いしてんじゃないの!?お前なんてよく言って中の下だぞ!?」 
中子・中男「なんとか言ったらどうなの!?」 

浮男の頭に足を載せる?子。完全に俺達のターン。 
先に沈黙を破ったのは彼女だった。 

彼「これ以上浮男君を責めないで!」 
俺「えっ」 
?「えっ」 
中子・中男「えっ」 
浮「俺?」 

泣きだす彼女。思考停止の俺。 

彼「もう…浮男君を責めないで…私が悪かったんだよ…うう…」 
浮「そんな…彼女は悪くねーよ…俺が誘ったんだから…」 
彼「うっ浮男君ありがとう…」 

完全に俺達蚊帳の外。ていうか悪者。何このケータイ小説みたいなお涙頂戴展開。 
中男も中子も涙ぐんでんじゃねーよこら!完全に俺と?子が被害者だろ!? 
そんな空気をぶち破ったのがやっぱり?子。 

?「お前ら… 
  い い 過 減 に し ろ - - - ! !」 

ごもっとも。 

?「さっきから黙って聞いてりゃ何言ってんのかな?かな? 
  私達が悪いのかな?違うよね~あんたらが悪いんだよね? 
  大体俺君に聞いたけどあんた寄生虫? 
  生活費もろくに払わないで居候して。挙句の果てにホテル代わりかい!(一人つっこみ) 
  俺君があんた養うために大学も行かずバイトに明け暮れてる間あんたは他の男に 
  股開いてたんだよね?違うかな?かな?」 

ニコニコ笑顔で質問をぶつける?子。完全に彼女、怯えてます…浮男は顔をあげない。 

彼「そんな言い方ないじゃない!!俺君!この人おかしいよね!? 
  寄生虫だって!女の子に!」 
俺「何が?俺もお前のこともう好きじゃないもん。寄生虫にしか俺も見えない」 
浮「おい!お前その言い方はないんじゃねーの!?」復活しやがったww 
?「お前はすっこんどれこのアホ!お前なんて寄生虫以下じゃこの蛆虫!」一緒じゃね? 
彼「俺君ひどい!もう私だって俺君のこと好きじゃないよ? 
  でも寄生虫って言い方はないんじゃないの、って論してんの! 
  俺君が私のことどう思ってるとか聞いてないですから!」 

今思えばこいつ(彼女ね)最低だな…逆切れかい! 

俺「あーもーいいよ!アホと話してると自分もアホになる!」 
彼「はあ!?アホって言う方がアホなんですー」 
中子「違うよ俺君wwwそこは『アホと話してると自分もアホになる』 
   じゃなくて『寄生虫と話してると自分も寄生虫になる』のが 
   良くないwww」 
中男「それいいねwww寄生虫になっちゃうよwww」 
?子「お前らも黙っとけ!浮男あんたとは私別れるからね! 
   なんかグダグダになっちゃったけどっ」 
浮男「えっあのその…いや俺彼女とは遊びのつもりで…」 
彼女「はっ?浮男君そうなの!?」 
浮男「かばってくれたのは何よりだけど…俺やっぱ?子が一番なんです」 

俺・?「えええ」 

今更何を言う!?なんかぐだぐだになっちゃってるがまだ続く。 

中子・中男「ちょっ今更何言ってんすか浮男さんwwww 
      そこは空気を読んでwww彼女さんエンドでしょうよwww 
      何で?子逆戻りww寄生虫ボッチwww」 草林杉。 
?「やっちょっと何言ってるのか分からないです… 
  私戻る気ないよ?浮気したあんたが悪いんでしょ? 
  もうこの話は終わり!あんたとは終わったからね!」 
浮「分かった…今までありがとう楽しかった…」 
?「あーうん。ありがとさん。 
  私達は丸くおさまったから!後は煮るなり焼くなりどうぞ好きにして!(浮男ね) 
  もうこっちには未練とかないから。じゃ、中男・中子これからは口はさむなよ」 
中男・中子「あい」 

今度は俺が浮男に蹴りつける番。 

俺「よし、浮男」 
浮「はい。本当にこの度は申し訳…(また土下座。俺のテンション上がっちゃうぜいえー)」 
俺「や、もういいよ。婚約とかまだしてなかったから傷も浅かったし。 
  普通ならこれで終わりだけどさ…俺はもうこの家に住むの嫌だわ」 
浮「ですよねー」 
俺「うん。だから引っ越し代とかさ、全額とは言わないから払えよ、彼女にも払わすから」 
浮「分かった」 
俺「この件はそれでもういいよ。今後はもう一緒に飲みには行けないけど」 
浮「ごめんな」 
俺「もういいよ、じゃ、お前はもう帰っていいよ。金は後から払ってもらう」 
浮「うん。じゃあな」 

こうして浮男は帰って行った。中男・中子も夜遅いので帰って行った。 
?子は家遠いから今日は泊まらせてもらうね、とリビングのソファーで寝出した。 
さて…

俺「彼女」 
彼「…はい」(未だ浮男による『彼女とは遊び』発言で重傷」 
俺「話は簡単だよな、お前は俺のこともう好きじゃないって言ったよな、 
  俺もお前のこと寄生虫にしか見えないって言ったよな。 
  つまりそういうことだ」 
彼「…」 
俺「別れよう」 
彼「(号泣)」 
俺「今更何で泣くの。浮気したからだろ?お前がこんなことしなかったら 
  まだ付き合ってたんだよ?」その時俺はまだこいつ少しぐらいは俺に未練あるのかなとか思ってた。が… 
彼「…違う…」 
俺「え?」 
彼「…別に俺君と別れるのは構わない…私がっ嫌なのはっ 
  俺 君 と 別 れ た ら 住 む 所 な く な る - - -( 号 泣 )」 
俺「えwwそこwwお前実家帰ればいいだろ!」 
彼「手伝わされるー嫌ーここのが楽だったーー別れてもいいけどここからは出ないー」 
俺「ふざけんなあああ」 

いやねもう。馬鹿かと。アホかと。 
彼女にとって俺はただで養ってくれる都合のいい男でしかなかったと。 
少しでも期待した俺が馬鹿だった。 
嫌がる彼女を無理に外に押し出して、 

彼「嫌だああここから離れないーーー」 
俺「いいから出ろーー金後できっちり払ってもらうかんなーー」 

こうして修羅場には幕が閉じられた。