少々長いですが、初めて就職した時の話。

私と同期のAは1つ上の先輩Bという男に「生意気そうだ」という理由で入社した頃からいじめを受けていた。

「嫌だなあ」

と思いつつもAと

「気にしないでいようね」

と励まし合い、何人かの先輩も庇ってくれたり直接Bに注意してくれたので何とか我慢できていたが、ある事がきっかけていじめが私1人に集中し、ノイローゼ状態になった私は親とも相談して仕事をやめる決意をし辞表を提出、Aにも

「もう限界だから」

と伝えた。


ところが翌日の朝、突然私とBが会議室へ呼ばれ行ってみると、そこには次長・部長・支店長、そして本社の社長がズラリと揃い、その隣には見覚えのない男性がこちらを睨みつけている。

次長が

「この人は××会社(うちの親会社)のC社長で、Aのお父さんだ」

と私達に紹介し私を課長の隣へ、Bは面接でもするかのように真向かいの真ん中の席へ。

席につくとC社長はBに向かって

「お前この子の事随分いじめてるんだってな」

と言いだした。

しかしBは即座に否定。

するとC社長は持っていた手帳を開き、私がBから受けていたいじめの詳細を日付入りで読み上げ始めた。

内容はピッタリ合っていて

「え…何でこの人知ってんの?」

と私は混乱、Bもビックリしてたと思う。

更にBの出身地から家族構成、交友関係、取引会社の評判(余り良くなかった)まで全て調べ上げており、それらも全て読み上げ最後に

「この程度のくせして後輩に偉そうな態度取ってんじゃねえ!」

と迫力満点の説教。

その後うちの社長に

「こいつを今ここでクビにしろ」

と言い、

「いや今回だけは…」

と社長が庇おうとすると

「お宅らだって責任あるんだぞ!何でこんなになるまで放っておいた!」

と今度は社長達に説教。

社長達はひたすら頭を下げ、Bも

「もう2度としませんから!」

と大泣きで土下座。

殆ど置き去り状態の私も気が付くと涙がボロボロ、心臓は痛いくらいにドキドキで額にはビッショリと汗をかいていた。

結局Bはクビは免れたものの後日地方へ転勤、私の辞表はなかった事に。


C社長が何故私の事を知っていたのかと言うと、Aは母親に入社当初から自分が受けていた嫌がらせや私個人が受けていたものも全て話しており、母親はC社長に全て報告していた。

最初のうちは

「そういう事もあるさ」

と流していたものの、日に日に聞かされる内容が酷くなって行くので手帳に書きとめるようになり、私が辞表を出した話をA母が電話で知らせたらしく

「これは放っておけない」

と立ち上がったとの事。

恐る恐るお礼を言ったら

「実は娘は何も知らないんだ。俺が出しゃばった事を知ったら怒るだろうからこの事は絶対内緒にしててね」

と笑いながら言われ、

「頑張るんだよ」

と励ましてくれた。

10年以上経つんだけど本当に衝撃的で今でも忘れられない。

いろいろ削ったんですがこれ以上短く出来ませんでした。長くなってすみません。